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[読売新聞] 巨人野球賭博 選手の規律順守を徹底したい (2016年03月12日)

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読売巨人軍の高木京介投手が野球賭博に関与していたことを認めた。日本プロフェッショナル野球組織(NPB)から昨年11月に無期失格処分を受けた3投手に続く不祥事だ。

巨人軍は、球団を挙げて信頼回復に取り組んできた。プロ野球の開幕間近に、ファンを再び裏切ることになったのは、極めて残念な事態である。巨人軍の久保博社長は記者会見で、「重ね重ね、痛恨の極みです」と謝罪した。

巨人軍は、高木選手をNPBの熊崎勝彦コミッショナーに告発した。NPBの調査を経て、厳正な処分が下されよう。

一連の問題の責任を取り、巨人軍の白石興二郎オーナー、桃井恒和会長、渡辺恒雄最高顧問が辞任した。後任のオーナーには、老川祥一・読売新聞グループ本社最高顧問が就いた。

老川新オーナーは、「すべての野球ファンに深くお詫(わ)びを申し上げます。一刻も早く信頼を回復したい」と語った。

オーナー代行には、東京地検特捜部長などを歴任した弁護士の松田昇氏が就任した。巨人軍の綱紀粛正に力を注いでもらいたい。

高木選手は2014年4?5月に、無期失格となった笠原将生元選手に誘われて、プロ野球の8?9試合を対象に賭けをした。相手は、笠原元選手の知人の飲食店経営者だ。NPBの調査で野球賭博常習者と認定されている。

高木選手の行為は、試合を対象にした賭けを禁じた野球協約に明らかに違反する。記者会見で「関係者の皆さんを裏切ってしまい、本当に申し訳ありませんでした」と頭を下げた。

巨人軍が全選手を対象に実施したヒアリング調査で、高木選手は野球賭博への関与を否定していた。飲食店経営者は、巨人軍の調査協力要請に応じなかった。

捜査権を持たない球団の調査には、限界があるだろう。だが、3選手の不祥事が明らかになった際、高木選手の関与をあぶり出せなかったことは事実だ。結果として、調査を尽くさなかったと批判されても、仕方あるまい。

かつて巨人軍に在籍した清原和博元選手は、覚醒剤取締法違反(所持)で起訴された。

プロ野球選手は、子供たちのあこがれの存在だ。不祥事を起こせば、社会的影響が大きい。重い責任を背負っているという自覚を持ち、現役中はもちろん、引退後も身を律することが求められる。

巨人軍は、研修などで選手教育を強化しなければならない。

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