日本が地震列島であることを、改めて見せつけられた。
激しい揺れが熊本地方を襲った。熊本県益城町で最大震度7、熊本市などでも震度6弱を記録した。
死者は9人に上る。負傷者も多数出ている。政府は非常災害対策本部を設置した。関係自治体と連携し、被害状況の把握と救助・救援に全力を挙げてもらいたい。
震度7の地震は観測史上、阪神大震災、新潟県中越地震、東日本大震災の3回しかない。
地震の規模はマグニチュード6・5だった。東日本大震災の9・0より遥(はる)かに小さかった。それでも震度7に達したのは、震源の浅い内陸直下型だったためだ。
益城町や熊本市などでは、建物が多数倒壊し、道路が陥没した。水道や電気などのライフラインも広範囲で損傷した。
倒壊した建物の下敷きになったとの通報が相次いだ。発生が夜間だったことが、被害の全容把握の障害となった。取り残された人がいないかどうか、消防などは確認を急がねばならない。
余震が頻発していることが、今回の地震の特徴だ。最初の地震から半日で120回を超えた。気象庁は、今後1週間ほどは震度6弱の大きな余震が発生する恐れがあると警戒を呼びかけている。
身を守る行動が欠かせない。週末には天候の悪化が予想されている。傷んだ建物や緩んだ地盤が、余震や大雨の影響で、さらに崩れ落ちる可能性もある。二次災害を防ぐことが肝要である。
最優先すべきは、安全な避難所の確保だ。避難した施設の停電や余震への恐怖感などから、屋外や自家用車の中で夜を明かす避難者が少なくない。
被災者の体調悪化が心配だ。政府と自治体には、毛布などの防寒具や、飲料水や食料の十分な補給が求められる。
九州新幹線の回送列車は、6両すべてが脱線した。地震の揺れとの関連を徹底的に調査すべきだ。営業運転中だったら、深刻な被害が出ていた恐れがある。
震度7だった益城町付近には、二つの活断層が交差するように走っている。政府の地震調査委員会は、一帯で直下型地震が発生する確率が高いと予測してきた。
建物やライフラインの耐震性を向上させる対策は十分だったか。避難体制などに問題はなかったのか。今後、検証が欠かせない。
南海トラフ巨大地震や首都直下地震の発生が懸念されている。関係地域で備えを再点検したい。
激しい揺れが熊本地方を襲った。熊本県益城町で最大震度7、熊本市などでも震度6弱を記録した。
死者は9人に上る。負傷者も多数出ている。政府は非常災害対策本部を設置した。関係自治体と連携し、被害状況の把握と救助・救援に全力を挙げてもらいたい。
震度7の地震は観測史上、阪神大震災、新潟県中越地震、東日本大震災の3回しかない。
地震の規模はマグニチュード6・5だった。東日本大震災の9・0より遥(はる)かに小さかった。それでも震度7に達したのは、震源の浅い内陸直下型だったためだ。
益城町や熊本市などでは、建物が多数倒壊し、道路が陥没した。水道や電気などのライフラインも広範囲で損傷した。
倒壊した建物の下敷きになったとの通報が相次いだ。発生が夜間だったことが、被害の全容把握の障害となった。取り残された人がいないかどうか、消防などは確認を急がねばならない。
余震が頻発していることが、今回の地震の特徴だ。最初の地震から半日で120回を超えた。気象庁は、今後1週間ほどは震度6弱の大きな余震が発生する恐れがあると警戒を呼びかけている。
身を守る行動が欠かせない。週末には天候の悪化が予想されている。傷んだ建物や緩んだ地盤が、余震や大雨の影響で、さらに崩れ落ちる可能性もある。二次災害を防ぐことが肝要である。
最優先すべきは、安全な避難所の確保だ。避難した施設の停電や余震への恐怖感などから、屋外や自家用車の中で夜を明かす避難者が少なくない。
被災者の体調悪化が心配だ。政府と自治体には、毛布などの防寒具や、飲料水や食料の十分な補給が求められる。
九州新幹線の回送列車は、6両すべてが脱線した。地震の揺れとの関連を徹底的に調査すべきだ。営業運転中だったら、深刻な被害が出ていた恐れがある。
震度7だった益城町付近には、二つの活断層が交差するように走っている。政府の地震調査委員会は、一帯で直下型地震が発生する確率が高いと予測してきた。
建物やライフラインの耐震性を向上させる対策は十分だったか。避難体制などに問題はなかったのか。今後、検証が欠かせない。
南海トラフ巨大地震や首都直下地震の発生が懸念されている。関係地域で備えを再点検したい。