北朝鮮に核・ミサイル開発を放棄させるため、日米韓が結束して当たる。オバマ米大統領と韓国の朴槿恵大統領の会談で、ひとまずそうした方針が再確認された。
「日米」「米韓」の2つの同盟は、米国のアジア重視政策の基軸だ。3カ国が緊密に連携し、地域の平和に対する脅威に対処すべきなのは当然である。
北はさきの朝鮮労働党創建70年記念日の軍事パレードでも、弾道ミサイルを登場させるなど軍事力を誇示した。万一の事態への備えは怠れない。
来月1日には、ソウルでの日中韓首脳会談に併せ、安倍晋三首相と朴氏が会談する見通しだ。日米韓の結束を示す場としても重く位置付ける必要がある。
その意味合いは、北の核・ミサイルをにらむことにとどまらない。力ずくの海洋進出を拡大させ、南シナ海などで実効支配を強める中国に、日米韓がどう対処していくかに大きくかかわる。
注目したいのは、米韓首脳会談後の記者会見で、オバマ氏が「中国が国際規範に反する行動を取った際は、韓国が米国と同じ声を上げることを期待する」と語ったことだ。朴氏の対中傾斜にクギを刺したといえよう。
朴氏は米国から難色を示されながら、9月に北京で行われた「抗日戦争勝利70年」の軍事パレードを参観した。米国内には、中韓の過度な接近を懸念する声が少なくない。
米国は高高度防衛ミサイル(THAAD)を韓国に配備しようとしているが、中国の反発が背景にあり、米韓協議が進まない。韓国が国産戦闘機開発で米国に求めている先端技術供与は、拒否されたままだ。
首脳会談は友好関係を強調するものだったが、強固な同盟が示されたかは疑問だ。これでは中国や北朝鮮に足元を見られる。
同様のことは、ぎくしゃくした日韓関係にも当てはまる。米国に促されて「日中韓」の舞台を整え、ようやく日韓首脳会談が実現すること自体、不正常だ。
朴氏は日本との関係で歴史問題での中韓連携も模索するなどしながら、日韓首脳会談を先送りしつづけてきた。
中国に対して米国や日本と「同じ声」を上げなければ、地域の現状に現実的に向き合えないことを露呈するだけだ。
「日米」「米韓」の2つの同盟は、米国のアジア重視政策の基軸だ。3カ国が緊密に連携し、地域の平和に対する脅威に対処すべきなのは当然である。
北はさきの朝鮮労働党創建70年記念日の軍事パレードでも、弾道ミサイルを登場させるなど軍事力を誇示した。万一の事態への備えは怠れない。
来月1日には、ソウルでの日中韓首脳会談に併せ、安倍晋三首相と朴氏が会談する見通しだ。日米韓の結束を示す場としても重く位置付ける必要がある。
その意味合いは、北の核・ミサイルをにらむことにとどまらない。力ずくの海洋進出を拡大させ、南シナ海などで実効支配を強める中国に、日米韓がどう対処していくかに大きくかかわる。
注目したいのは、米韓首脳会談後の記者会見で、オバマ氏が「中国が国際規範に反する行動を取った際は、韓国が米国と同じ声を上げることを期待する」と語ったことだ。朴氏の対中傾斜にクギを刺したといえよう。
朴氏は米国から難色を示されながら、9月に北京で行われた「抗日戦争勝利70年」の軍事パレードを参観した。米国内には、中韓の過度な接近を懸念する声が少なくない。
米国は高高度防衛ミサイル(THAAD)を韓国に配備しようとしているが、中国の反発が背景にあり、米韓協議が進まない。韓国が国産戦闘機開発で米国に求めている先端技術供与は、拒否されたままだ。
首脳会談は友好関係を強調するものだったが、強固な同盟が示されたかは疑問だ。これでは中国や北朝鮮に足元を見られる。
同様のことは、ぎくしゃくした日韓関係にも当てはまる。米国に促されて「日中韓」の舞台を整え、ようやく日韓首脳会談が実現すること自体、不正常だ。
朴氏は日本との関係で歴史問題での中韓連携も模索するなどしながら、日韓首脳会談を先送りしつづけてきた。
中国に対して米国や日本と「同じ声」を上げなければ、地域の現状に現実的に向き合えないことを露呈するだけだ。